居心地は反射的に起こるもの 2021,2月加筆
2019年の夏、親戚からもらったカブトムシの幼虫、無頓着にほったらかしでフンが溜まり居心地が悪くなると養土の上に出てきた。急いでペットショップで養土を購入して、入れ替えると美味しそうに土の中から栄養を取り入れようと土の中へ潜っていった。
日常生活で自分が置かれた環境と身体の反応は常に関係しています。人が集まって何かをする時、何をするかに関わらずその場の静けさやダイナミクスがが良い時間になるか否かの要素になっています。場とは人や物との関係性の上で声や動きになったりする前にそこにあるものを指します。良い悪いではなく人が生活していくという事はそういう場との関係性の繰り返しを過ごすということです。当人が意識していなくても場によって無意識に行動や発言を変化させていることはとても自然な身体の反応です。
他人との関わり合いの中でも自分が何かをしなくてもいいし、してもいい、言わなくてもいいし、言ってもいい、それが真に自由な関係性だといえます。そうではなく窮屈で溜まってしまうのが本来の身体が心地よいと感じる感覚と今までの環境反応パターンが違う時です。身体の辛さ、痛みは意外とそんな所の自分のパターンを知るきっかけになり得ます。周りの事を感じると同時に自分の身体がどう感じているかが解れば少しその関係性を変化させれるので選択肢が広がります。プラクティショナーが自身の肚の感覚や全体性を持ちながらその場に在り続け見守る事の安全さは、これまでの思い込みや意味付けから離れただ単に起こった事をありのまま捉えるのに非常に有効です。その作業はやがてクライアントの自発的な流れを促し、セッションで起こる大いなる流れを作っていきます。